当院で行う主な眼科診療
当院で力を入れている診療内容のご案内です
日帰り白内障手術(水晶体再建術)
当院では現在ほぼ毎週月曜日(月曜祝日の週は火曜日)午後に手術を行っております。局所麻酔で手術時間は10分前後です。両眼の場合、片方ずつ2回に分けて行います。手術当日は眼帯をつけて帰宅し、翌日再診して眼帯を外します。術後の診察は、翌日、3-4日目、1週間後に来院していただき、以降は目の状態によりますが、しばらくは月1回程度の通院が必要となります。手術費用は、片眼の場合、3割負担で約4.5万円、2割で約3万円、1割で約1.5万円、両眼ならその2倍ほどの金額となり、その他に術前後の検査費用がかかります。所得などにより異なりますが、高額療養費制度の利用により、予め限度額適用認定証をご用意いただければ、窓口でのお支払いは当該月の限度額までとなります。
網膜レーザー治療(網膜光凝固術)
網膜レーザー治療の対象疾患として、網膜裂孔、裂孔原性網膜剝離、糖尿病網膜症、網膜中心静脈閉塞症、網膜静脈分枝閉塞症、網膜細動脈瘤、中心性漿液性網脈絡膜症、加齢黄斑変性などがあります。当院ではPASCALという新しい光凝固装置を導入しています。パターンスキャンレーザーを用いることで痛みが少なく、短時間でレーザー治療を完了することができます。対象疾患とその程度により、通常のものと特殊なものに分けられます。費用は通常のものの場合、3割で約3万円、2割で約2万円、1割で約1万円、特殊なものの場合、3割で約4.8万円、2割で約3.2万円、1割で約1.6万円となります。手術給付金が出るタイプの生命保険に加入している方は給付対象になるかご確認ください。診断書が必要な場合、1通5,500円をご負担いただいております。
緑内障レーザー治療(虹彩光凝固術、隅角光凝固術)
緑内障レーザー治療には2種類あります。一つは虹彩光凝固術と呼ばれ、虹彩(茶目)にレーザーで穴をあけて、房水(目の中の水)の通り道を作る治療です。対象疾患は、原発閉塞隅角緑内障、原発閉塞隅角症となります。緑内障発作時やその予防を目的に行われます。当院では前述のカラーレーザーとYAGレーザーを組み合わせて実施します。費用は3割で約2.1万円、2割で約1.4万円、1割で約7,000円となります。
二つ目は隅角光凝固と呼ばれ、隅角という房水の出口にレーザーを当て排水を良くすることを目的とした治療です。開放隅角緑内障が対象となり、当院ではPASCALを用いたパターンスキャンレーザー線維柱帯形成術(PSLT)を行っています。費用は3割で約3万円、2割で約2万円、1割で約1万円となります。これらも生命保険の手術給付金の対象となる場合がありますので保険会社にご確認ください。
翼状片手術(弁の移植を要するもの)
翼状片とは、結膜(白目)が角膜(黒目)に進入して被さってくる病気です。紫外線曝露に関連があり、多くは鼻側に起こります。一定以上に進行すると乱視が大きくなり視力低下を生じます。視力に影響する程度になれば、手術で切除することが根本的な治療法ですが、40代くらいまでは再発しやすい病気ですので見た目が気になる程度での手術はお勧めしていません。当院では視力に影響が出る(そのリスクの高い)翼状片について、手術を行っております。白内障と同様日帰り手術となります。費用は3割で約1.2万円、2割で約8,000円、1割で約4,000円となります。
眼鏡処方や斜視弱視(小児眼科)
学校検診等で視力低下を指摘されて来院されるお子さんが多くいらっしゃいます。子供さんは老眼の反対で調節力が強く、メガネを作成する際は、調節の影響を考慮して度数を決定する必要があります。調節について詳しく調べるために、調節麻痺薬という点眼薬を使用する必要がある場合があり、薬剤の使用はメガネ店さんではできないため、はじめてのメガネは眼科で作成することが推奨されています。当院ではメガネの販売は行っておりませんので、眼鏡処方箋を発行し、それをご希望のメガネ屋さんに持参して作成していただきます。小児用のスポットビジョンスクリーナーを用いた屈折検査も可能、屈折異常弱視が疑われる子供さんの健康保険給付、生活保護の方の給付要否意見書にも対応しております。中年以降の老眼になる年代の方についても、裸眼で見えているつもりで実はあまり見えていなかったり、眼精疲労から頭痛、肩こりを生じている方もいらっしゃいます。全世代で適切な屈折矯正を行うことが目のトラブルを解消することに繋がります。お子さんの斜視弱視についても、当院には目の検査の国家資格である視能訓練士資格を持った検査スタッフが在籍していますので、安心してお任せください。
結膜炎、ものもらい、ドライアイなど目の表面の病気
季節の変わり目などに目の粘膜の細菌が増えて結膜(白目)や眼瞼(まぶた)の炎症を起こすことがあります。細菌が原因の場合、抗菌剤を用いた治療を行います。元々アレルギー素因があり、アトピー性皮膚炎や喘息、アレルギー性鼻炎などがある方に多いのがアレルギー性結膜炎です。花粉症で目がかゆくなるのもアレルギーが原因です。ステロイド薬や抗ヒスタミン薬などを程度に応じて使い分けて治療します。アデノウイルスが原因となる流行性角結膜炎(はやり目)の場合、周囲に伝染してしまうので対応に注意が必要です。当院ではアデノウイルス抗原検査を行い、診断と治療に加え、自宅・職場での注意点などについても説明しています。ものもらいには細菌感染を原因とする麦粒腫(ばくりゅうしゅ)と無菌性のマイボーム腺炎症である霰粒腫(さんりゅうしゅ)があります。眼軟膏などの薬物治療を行いますが、程度がひどい場合は切開術も行っています。ドライアイも、とても患者さんの多い病気です。目が乾くより疲れると言われる方が多く、ドライアイ治療薬と涙点プラグによる治療を行っています。
加齢黄斑変性や黄斑浮腫に対する抗VEGF療法
昔は治療法のなかった黄斑浮腫(目の奥の腫れ)も、最近は抗VEGF薬という血管からの漏れを抑えることができる薬により改善させることが可能になりました。少量の薬剤を30G(ゲージ)という極めて細い医療用の針で目に注射する治療法です(細い針のためほとんど痛みはありません)。対象疾患は、加齢黄斑変性をはじめとして、糖尿病網膜症、網膜中心静脈閉塞症、網膜静脈分枝閉塞症、近視性脈絡膜新生血管、血管新生緑内障などです。大変高額な薬剤であり、かつ手術ではないため生命保険の手術給付金の対象にもならず、患者さんのご負担の大きい治療になります。当院では十分相談してから治療するかどうかを決めています。最近、注射薬のジェネリック医薬品も発売され、少しでもご負担を減らせるように考えて治療を行います。代替治療として、トリアムシノロンテノン囊下注射(ステロイド治療)やレーザー治療が選択される場合もあります。
網膜剥離、糖尿病網膜症、黄斑前膜、黄斑円孔
前職の鹿児島市立病院で多くの網膜剥離、糖尿病網膜症、黄斑前膜、黄斑円孔などに対する硝子体手術を行った経験があります。現在も理事を務める薩摩川内市の「岩切眼科」で毎週木曜日に手術応援を行っており、そちらでは硝子体手術まで行っています。当院では硝子体手術は行っておらず、必要な場合には前職の鹿児島市立病院や、出身の鹿児島大学病院などにお願いし、紹介して治療してもらっています。手術適応の適切な判断と過不足のない術後の経過観察を心がけ、基幹病院と連携してしっかり対応します。
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